「男性学」「マスキュリズム」に対する考察 Ⅲ

(前回の記事の続き)
「男女で同じ権利義務」(男女は同質でありすべてを結果として平等にすべき)という考えには賛同できない。

男女の本能を無視して、男女を同質であるという幻想のもとに平等政策を行っても、必ずどこかで歪みが発生するからだ。

よってフェミニズムはもちろん、フェミニズムの分派である男性学には同意することはできない。

そして、マスキュリズムも男性差別を差別の撤廃を目指している点では賛同するが、やはり、「フェミニズムの対となる思想」であるという点で、全面的には同意することができない。

フェミニズムは男女平等を唱えながら、女性の利権拡大のみを進める思想であるが、マスキュリズムはその逆側、つまり男性の負担を女性にも負わせることで、本当に男女平等を実現させようとしているのだ。


例えばマスキュリストの久米泰介氏は、徴兵という男性のみに課された差別について下記のように語っている。


 先進国共通で私が大事だと思うことは、軍隊を持つ/持たない、戦争賛成/反対にかかわらず、戦争の責任が男女平等になるようにすることだ。日本にも自衛隊がある。自衛隊などの戦闘員は何十年後かは分からないが、アファーマティブ・アクションや数値目標などによって最終的に男女半々にしていくべきだろう。現在、女性自衛官の割合は5%前後だが、これからも増えていくだろう。そして司令官も国防大臣も男女半々にすべきだし、なっていくだろう。国際社会は実際にこうした方向に向かっていくと思われる。
 前述したように、ノルウェーで徴兵制が2015年から男女平等になり、女性も徴兵対象になった。全く同じ条件で戦闘に参加するところまでいくかは微妙だが非常に大きな進歩である。同国では防衛大臣も法案設立時は女性であり、閣僚も約半分は女性、管理職も男女半々近くにしてきている。
 当たり前だが、女性に不利なところだけでなく、男性に不利なところも公平にしていかなくては男女平等ではない。それをしなければ単なる男尊女卑の逆の女尊男卑になるだけである。男尊女卑はフェミニズムが追い出しているが、女尊男卑は男性側が追い出さなければなくならない。この両者がともになくなった時、女性差別も男性差別もなくなり平等な社会になるのだ。
日経ビジネスオンライン
見えない男性差別 ~生きづらさの理由「女も戦場へ」は何をもたらすか
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20150415/279987/?P=5



「女性に不利なところだけでなく、男性に不利なところも公平にしていかなくては男女平等ではない」という点では異論はない。

しかし「アファーマティブ・アクションや数値目標などによって最終的に男女半々にしていくべき」「司令官も国防大臣も男女半々にすべき」という点や、ノルウェーを例に「閣僚も約半分は女性、管理職も男女半々近くにしてきている」ということを肯定的に紹介している点では賛同できない。

フェミニズムが女性差別の撤廃を目指し、マスキュリズムが男性差別の撤廃を目指し、両者が補完的に活動することで「男女平等」が達成される、という(思想の)構造になっているように思われる。

しかし、先に述べた通り、本能を無視した男女比の結果の均等は社会に歪みを産む。

どれだけ理念としてマスキュリストが男性差別の撤廃のために努力しても、男性・女性の本能に反する平等は実現不可能であり、無理に制度化しようとすると社会の崩壊に繋がることになる。

つまり、どんなに女性に「男女平等にするために、もっと自分から男性にアプローチしなさい」と言っても、男性の方から多くのアプローチを受けている女性がわざわざ男性に積極的になる意味がないのだ。


女性には「自分より上の男」しかパートナーとして認めないという本能がある。

日本においては、男女共同参画により男女の所得の平等(均等化)が達成されるにつれ、女性にとって「自分より上の男」が大幅に減少しつつある。

しかし女性が低収入の男性を養ったりするような社会の変革が起きることはなかった。

男女が結婚しなくなり、子供が生まれなくなり、人口再生産に失敗して滅びる、という結果だけが残るのだ。

以前は、男性に600万円の賃金を支払い、男性がその給与で専業主婦の女性と子供を養うという家計モデルであったが、

⇒男女共同参画により、女性を労働力として投入する
⇒女性にとってはパートや専業主婦よりも賃金が大幅に増えるため、男性よりも安い賃金でも働くようになる
(男性が賃金が下がることに同意せず辞めたとしても、代わりに安い賃金で働く女性を補充する)
⇒男性も女性も平等に安い賃金(300万円)で働くようになる。
⇒女にとって「上の男」がいなくなる
⇒結婚しなくなり、子供が生まれなくなる
⇒労働力が足りなくなる

ここまでが現状だ。
ここからさらに「労働力不足を補うために移民を入れる」という政策が予想される。


⇒労働力が足りなくなる
⇒政策により移民を労働力に投入する
⇒移民にとっては自国で働くよりも賃金が大幅に増えるため、日本人よりも安い賃金(150万円)でも働くようになる
(日本人が賃金が下がることに同意せず辞めたとしても、代わりに安い賃金で働く移民を補充する)
⇒日本人の男性も女性も移民も、平等にさらに安い賃金(150万円)で働くようになる


欧州のように移民が現地民の仕事や福祉を圧迫し、自国民が貧しくなるのだ。
そして、現地の国民はどんどん人口が減少していく一方で、移民の人口はどんどん増えていく。

賃金以外にも日常生活における文化の衝突や犯罪率の増加、テロの脅威など、移民によりたらされるマイナス要因は計り知れない。

「男女の結果の均等」というイデオロギーはこのように社会の崩壊を導くのだ。

(ちなみに、欧米では既にこの状況になっており、これに対する国民の不満がEU離脱(英)、トランプの当選(米)という形で爆発したのだ)

よって、フェミニズムもマスキュリズムにも同意できない、私の思想的な立ち位置は以下のようになる。
3-1.png

上記の図の赤い点が私の思想の場所を表している。

(「○○主義」とか、「○○派」といったカテゴリが見つからないので、仮に「バランス派」( 男女双方が納得できる「権利に見合った=バランスのとれた」権利義務)と称しておく)

マスキュリズムは最終的には「結果の男女平等」を目指しているので全面的に賛同することができない。
しかし、「権利に見合った義務」を実現する過程で、どうしても男性が不当に義務(負担)を課せられていることを主張する必要があり、それがまさにマスキュリズムの行っていることと合致するのだ。


私の「権利に見合った義務」という発想は、「男女はかくあるべき」という、いわゆる復古主義とは違う。
時代は移りゆくものであり、社会、文化、法律、人々の考え方、生き方が変わっていくことは必然である。

しかし、人間の本能に反するような政策は社会を衰退に導き、人々を不幸にする。

だから、人間の本能に関わる部分はそれに適合する社会形態にした上で、それ以外の男女で利益不利益が分かれるようなものは「権利に見合った義務」を念頭に深い議論を重ね、男女双方が納得できるような施策がなされるべきである。

男女比が1対1の均等になるのではなく、ある分野では男性が優位で女性が劣位ならば、男女は各々の地位に応じた負担をするべきである。男女比や負担割合が分野によってまちまちであっても、全体として皆が納得できるようにすべきだ。


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No title

ジェンダー論が諸悪の根源
ジェンダー論者・ジェンダーフリー主義者はLGBTなどと同じく、所詮は社会の少数派に過ぎない
にも拘らず、こいつらが自分らの特殊で異常な男女観を全ての男女に敷衍・適用しようとしたせいで社会が壊された

ジェンダー論は現実離れした空想の産物
一部の異常者の夢想・幻想
非現実的な空理空論

ジェンダー論が通用するのはフェミ女とメンズリブ系の男の間でのみ
一般の、普通の、正常な男女の間では成立しない
現在の未婚化・少子化が何よりの証拠

Re: No title

コメントありがとうございます。
ジェンダー論は「宗教」だと思っています。
本人たちが幸福なのであればそれに文句はつけませんが、自分達の教義を社会全体に強制しようとしてくるのであればそれは害悪でしかないと思います。

そのジェンダー論も、「女が不利なものはジェンダーによる規範の押し付け、差別!」「男が不利なものは区別、問題なし!」というのが通らない世の中が近づいてきている予感がします。

今後「○○は男性差別か?」という議論が増えていくことに期待したいと思います。
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